ソフトエリアは逆スラブ(普通の構造は梁の上端に床版、この場合は逆で下端)として、ソフトエリアだったらどこにでも水廻りが配置できます。床版の上面から床仕上げ材の間に配管スペースが確保され、設計自由度を確保してバリアフリー住宅が実現できます。下界床は区分所有の大事な部位として、遮音、防火性能を求められ硬く強い不変の構造物が要求されます。一方、外気との区画である外壁と外床(屋根)は、逆に柔らかく自由で変化しうる構造物が求められるのです。一方、外気との区画である外壁と外床(屋根)は、逆に柔らかく自由に変化できる方がよい。『界』は鉄筋コンクリート造とし、柔らかい『外』は木造と鉄骨造とします。各戸個別の設計では外壁と屋根の位置を自分の都合で自由に設定することができます。 その結果、住戸設計自由度は非常に高く家族構成、生活観、資金条件を踏まえた自分の家をつくるという無数の可能性を追求することができます。
コーポラティブ住宅の必要条件は住戸設計自由度の幅広さです。当然のごとくクーラーなしで真夏を過ごすことのできるボクには当たり前の可能性を残しています。事業後2年経って、管理組合修繕システムを踏まえて3階の住宅では子供部屋が増築されました。下写真は、入居生活1年経験してから用意していた一階につくった集会室での生活風景です。
実は、入居前の設計時点ではどんな集会室にするかまとまらなかったのです。まとまらないのが、当たり前かもしれません。入居新生活を1年経験することで初めて、どのような構造、仕上げ、設備が必要なのかわかってきたというか、議論が噛み合うというか。異論が交換されて新しい答えを生み出すなどの効果を得たようです。最下階に入居されている建築家の阿久津さんが提案された床構造を「寺子屋」の写真で説明します。机形状の机面が普段は床面にあって、当然のごとく床一面なのですが、写真のように、持ち上げ一回転操作すれば勉強机に早変わりしているのです。
同じ立ち位置に居て、同じ方向を見る。コーポラティブ方式の建設事業の参加者多くは子育て世代、子育て完了世代一般的家族だが、自宅を創ろうとする同じ方向を見ているのが、素晴らしい建築目的を構想することになる。古くはそれが普通の土台だったのに今日ではこんなサプライズ場面にしかなくなってきたのだから・・・。ここでは、中庭であり、j集会室であり、個々の家づくりである。庶民、市民が、国民が良い位置取りをする。これこそが、これだけでよい。国家はそのような環境をつくるだけに集中してほしい、ボクたちの家づく実践は教えてくれている。
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