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スケルトン・インフィル・コーポラティブ住宅

建築計画

1997年の初夏。阪神大震災が大都市に起こる大地震のコワさを教えてくれて三年目に入ったころです。奈良市の平城ニュータウン高の原に住む瀬渡さんからお電話がありました。彼は公団の賃貸住宅に住んでいて、「いまこのあたりにコーポラティブ住宅を建てたい4人が集まっている。それに向けて応援してくれないか、」というご相談です。そのとき五十歳超えたばっかりのボクは、四十歳代には、5件のコーポラティブ住宅を設計コーディネイトするという機会に恵まれていました。「住まい手がオーナー」となるからでしょう。「いい住まいを求めるシつなねの構成ンプルな対話」の下でつくりあげるそのおもしろさに惹きつけられていたのです。「OKです。よろしくお願いします」ボクは瞬時に快諾。

自分たちで建てる家、自分たちが住む場所の広さや地形、都市計画の制約条件など立地の諸条件に合わせて参加者の人数も考えなければなりません。二年近くかかり23世帯が住むのにふさわしい土地を見つけだし、地主との合意も成立。そしてそれから二年、ついにコーポラテティブ住宅「つなね」が完成です。その間の参加者の募集活動、地主との交渉、最初から建設主体・建設組合のコアになっていた4人を中心に参加者が次第に増加。23世帯が個々の生活観・家族数・懐条件に見合った23独自のわが家が集合する全体計画を立案する。そのコーディネ                               ネイト・建築設計はボクの事務所が受託しコトが完成まで進んだのです。自分(たち)でつくる共同住宅・コーポラティブ住宅づくりの随所に、住まい手の思いが愉しく面白く、自由に広がっていく場面に出会いました。

そのころちょうど、ボクには二人の老親の介護が重なり、医療福祉の専門家とその業務環境とその行動に触れたのだ。国家が国民の幸せに貢献する専門性を国家資格として与えられている社会環境共通のゆがみだ。自分の世界を深める問題意識を、他の領域に触れることによって、需給が合体すべきというその共通点を見出したのである。

 

コメント

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