建築士が建築のオーナーになれるのは数少ない。自分の家くらいだ。ボクの場合、それに山荘が2000年に加わった。21世紀からの「脱成長社会にはびこってくるだろう木造平屋」へと考えをめぐらし実践するチャンスである。極度に新しいことは自分がオーナーである場合しか試してみることができないのだ。
多様に発展してきた建築構造において、テント構造は最終盤に現れた工法で、スタジアム、イベント空間に多く利用されてきている。これを山荘に使ってみよう。ボクはそれまで、フォークアーキテクチュアにも利用してきていた。
左は保育所の園庭にウインチで稼働させるテントを採用した事例である。雨天でも園児が外遊びできるだけでなく、園児の5倍の観覧者が押し寄せてくる【生活発表会】に遊戯ホールからはみ出さざるを得ない父母ジイババ兄弟も包み込むことができる代物だ。
山荘・住宅で活用するテーマは屋根断熱性能である。ここには、2断の屋根がある。1つは断熱材込み木造版、2つめが、そこから浮き上がって存在するテントだ。床面積の9分の1がテント一枚の部分で、9分の8は真夏でも涼しい二重屋根となる。
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