表紙に写っているのは、コルビジェヘと吉阪隆正です。このビジュアル書籍では、コルビジェの「輝く都市」に刺激され日本の建築家が挑戦し実践を重ねた「メタボリズム」「スケルトン・インフィル」の近代史をベースに建築論を探っています。日本の集合住宅が高度成長期の後半、建築目的が資本増殖に襲われ,崩れるように【人々の居住環境向上から目をそらし続けている】今日、日本に向けたこのような著作の意義をとらえます。
「つなね」はあちこちで、紹介しています。ただ、ボクタチが支援してきたコーポラティブ住宅の“すべてに共通する家づくり哲学が典型的に実行できた建築だからみんなに伝わりやすいから” だと思っているからです。個々人が自分の生活を自由・自発・自立して当事者となって自分たちで創ることが、消費者となって買うより格段に質の高いすまいが得られる実例がそれなのです。欧米の出版局と建築学者が共鳴してくれたのです。この洋書では、日本の建築家が【人々の居住環境向上から目をそらしていない時代】の実践例が10件ほど載っていますが、“共住者が建設主体として参画し建築家と協同したことが “スケルトンインフィル住宅の到達点” として” まとめられていることが素晴らしいのです。洋書の読めないボク、まだ深く読みたい。英文読破できる知人に協力を求めています。
昭和20年生まれのボクが生存し続けてきた経過は、社会経済文化が著しく劣化し続けた経過に並走しています。今最低調の民主主義総生活が、底を突き破ってまで下降し続けているのです。建築の小さな実践から、OLA革命のパラダイムが、もっと小さくもっと広く社会全域を覆っていくよう今後も頑張っていきたい、と思います。
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